水で洗って色移り

救急患者です。

月曜日にご来店、木曜日にいると。

お断りコース。

お母さんの悲壮なう訴え、

子供が買ってきたワンピース

黒地に白襟前立て

水洗いOKなのに色が出て見事に

しかも綺麗に色づいてます。

「ムラがないのでこれも有りではないですか?」

「子供がダンスの衣装で友達同士でお揃いで買って

金曜日に使うんです。

だから自分だけ色が違うとおかしいのです。」

「同じものはないんですか?買った方が安いですよ」

「はい、¥7000程ですがもう無くて子供がショックで泣きじゃくり

こんな顔で学校いかれへん言うて今日休んでるんです。」

聞きたくなかったなぁ。

こういうの聞いちゃうと弱いんだよなぁ。

今日含めて後4日か(xx)。

遠くから一縷の望みをかけて

祈るように駆けつけて来たお母さん。

そのまま返したら罪やなぁ、期待裏切られへん。

何とかしてやりたいよなぁ。

子供の泣きじゃくる顔見たくないよなぁ。

「お母さん兎に角時間無いし、このままじゃどうにもならんので

私も体張って挑むわ。」

預かったもののどうしよう。

Made in ch○○na

全体漬け込みは危険度100%。

手作業で試みるも次々と色が出てくる。

やはり外すしかないか。

メーカー御用達のリフォームに

事情を説明し相談

「よっしゃ、なんとかするわ。一刻も早く持ってきて。」

ここも情に厚くお互い商売を超えての連携プレイ。

「お嬢ちゃん喜ぶとええな。」

兎に角時間がないのでカフス部分は目立たないので

襟と身頃だけ外しての作業で了解をもらい

急いで色抜き。

その日のうちにリフォームに引き渡し。

職人さん曰く

「せっかく襟と身頃綺麗やのにもったいないなぁ。カフス部分も外したろか?」

「間に合いますか?」

「間に合わせたらええんやろ。すぐ外すから早よ持って来て。」

てな訳で

実に見事な連係プレイ。水曜日に完了!

「娘さんの喜ぶ顔が目に浮かぶわ、早よ連絡したり」

「しかしこんな事ばっかりしてたら商売にならへんわ。」

「なに言う天然記念物、仕事の報酬はお金やあらへん、仕事の報酬は仕事や!」

お母さん早速取りに来て感動してはった。

「新品より高くもらわれへんけどこの作業ほんとは1万円超えるよ。

まあお嬢ちゃんの笑顔分値引きして

新品よりちょっと高い¥8000頂戴ね。」

「お母さん今日はおいしい酒呑むから今度は儲けさしてよ。」

一部始終リフォーム屋さんにも報告

「そうか、よかったよかった(^^)」

セレブマダムが選ぶ

困ったときのたときの衣類のドクター

中塚クリーニング「Royal MIYABI」

ちょっとアダルトに

人と人の関わり

価値観の違いによる争いを

知性や教養、ルールと言った左脳が支配する理性を演じる事で

妥協点を探り融和する。

つまり理性が協力といった快楽のムードメーカとなってる訳です。

男と女の関わり

愛し合うとき知性や教養ルールといった理性系は

シラケるだけで

想いや語らい、触れ合いと言った右脳が支配する本能を演じる事で

確かめ合うという快楽のムードメーカとなる。

人とお酒の関わり

忘れたい酒、騒ぎたい酒、嗜みたい酒、語りたい酒。

それぞれの思いを演じてくれる場で呑む。

その空間が満喫という快楽のムードメーカーとなる。

人は何かに関わる時

演じることで如何様なシーンでもムードメーカーになれるという事。

お客様との関わり

当店において高級店として

お客様に感動を与えると言うことは

やはり快楽のムードメーカーでなければならないと思う

左脳的技術、右脳的接客、演出的空間

すべてがムードメーカーとなる必要があると思う。

さて、お客様には

どのように感じて頂けてるのだろうか。

 

お洒落のメンテナンスなら

中塚クリーニング「Royal MIYABI」

蛍光色のワンピースにボールペン?

これは業者様からの依頼品ですが、

ちゃんと色分けしてるのに青色が移染してる

と言う事でヘルプが来ました。

青い物が存在しないのに青色が移染???

どうやら指示タグにボールペンで書いたものが移った様です。

あくまでも推測ですが・・。

問題はシルク素材に蛍光染料を使った

非常に色落ちしやすい素材であること。

現に白い部分にはすでに色落ちして滲んでます。

シミだけでなく地色まで落としてしまうと

蛍光色は混色が難しく色修正では色が合いません。

とにかく地色を落とさないようにがハードルのようです。

*

蛍光色って?

色には色相・彩度・明度という三属性があって

色相は色合い、彩度は鮮やかさ、明度は明るさ

を表すのですが

色合いによって最も鮮やかな色の明るさが違います。

最も鮮やかな色の事をビビットカラーと言うのですが

ピンクの場合ビビットカラーは明るさが4~5で
(下図の黒枠の位置)

それより明るいと鮮やかさが薄れ、

最後(Max10)には白になります。

自然界で太陽光で見えるものはすべてそうです。

そこで蛍光剤を使い自ら発色することで

強制的に彩度(鮮やかさ)を落とさずに

明度(明るさ)を上げるとどうなるか。

蛍光色になります。

*

少しずつ少しずつ・・。

これはうまくいったケースですが、

ほとんどのケースが色抜けする事、

ご理解くださいませ。

お洒落のメンテナンスなら

中塚クリーニング「Royal MIYABI」

手仕上げ

ビスポークだとかよくわからないですけど、

オーダーメイドならディテールに沿ってセットしていく。

スタイリッシュなスーツならメリハリをつけ、

レディースはしなやかにエレガントに

セットしていくだけ。

手仕上げにこだわるのは

その作り手の

シルエットに隠されたこだわりを

見逃がさないため。

お洒落のメンテナンスなら

中塚クリーニング「Royal MIYABI」

8月お盆休みのお知らせ

暑い日が続きます。

子供たちも夏休みとあって、

いつもならすいている昼食のファミリーレストランも、

親子連れで満席。

喫煙席なら空いてますと言われ

モクモクのブースを承認する親御様も

いかがなものかなと思う。

レストラン側も

せめて夏休みくらい

全席禁煙にする配慮もあって良いのではと思う

今日この頃。

さて8月ですが

11日(金)から16日(水)まで

お休みとさせて頂きます。

12日(土)は営業しておりますが

受け付けは10%増しとなります。

尚、引き渡しはその限りではありません。

何卒ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。

*

女性はこの時期もっとも開放的で

セクシー感を演出できます。

が、

暑さ益々盛んで

かえって体を冷やしてしまう時期でもあります。

また、

強烈な日差しがあなたの美貌を攻撃してきます。

しっかりとビタミンCを取り

一日の終わりにはゆっくりとお風呂に使って

冷やした体を癒してあげてくださいませ。

お洒落のメンテナンスなら

中塚クリーニング「Royal MIYABI」

 

お客様は神様?いやいや映画スターですよ。

今日もご新規様がご来店。

最近のご新規様のご意見をお伺いすると、

「関西には高級品を扱えるお店が中々ないんですよ。

で、やっと貴店を見つけて此処なら安心できそうなので。」

と言うありがたいお言葉。

まだ出来上がりを確認頂いた訳でもないのですが

グッチやらエルメスやらどっさりお持ち下さいます。

私の知る限り腕に自身のあるお店は

そこそこあるのですが・・。

**

当店の目指すところ

お客様は自分自身が映画の主人公であり

高級車を横付けしてお店に入って行く。

主人公と高級車そしてお店と高級ブランド品のコントラストが

場面を引き立てる。

そんな妄想と現実がラップ出来るお店でありたいと。

品質に店質が加わった時

お客様の「喜び」は「歓び」と変わる。

**

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中塚クリーニング「Royal MIYABI」

縄編み風ペイント風セーター

あっ、ペイントだな。

うっかりドライクリーニングするところだった。

と、思いきや

ペイントではなく織物でした。

裏から見ればよくわかる。

一見縄編み風のペイント柄と言うのはよく有りますが、

「一見縄編み風のペイント柄」風の織り

ペイントで「縄編みのように描いた」ように織っている。

二重スパイの様な・・

余計にわからんか(XX)。

たとえば

「五木ひろしの物まねをしているコロッケ」の物まねをする清水アキラ

と言えばわかるかな。

 

縄編みは凹凸がありますがペイントで描いたように凹凸がなく

陰影で立体的に見せている。

遊び心というか中々技術的にもハイレベルなセーターに

見とれてしまった今日でした。

今日はちょっと珍しい品物だったのでご紹介させていただきました。

*

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中塚クリーニング「Royal MIYABI」

 

コール天について

仕舞い込みの時期になると

コール天生地の物が良く出ます。

まあとにかく

アイロンで抑えられないので

仕上げに結構神経使います。

前回「シワ加工について」でお話ししました通り、

アイロンで抑えると起毛が寝た状態で

水素結合がセットされてぺちゃんこになってしまいます。

「起毛を起こした状態での水素結合を考える」

ここがプロの腕の見せ所!

**

コール天、コーデュロイのことですね。

起毛した生地は色々ありまして

コーデュロイ、別珍、ベルベット、ビロード等々

素材や織りによって呼び名が違うわけですが

ネットで調べても線引きは曖昧で

そんな事よりも

縦筋が入ってる綿素材をコール天と言う訳で

ご家庭で水洗いできる起毛製品という事で

良いんではないでしょうか。

もしご飯粒など付いてましたら

そのまま、むしり取ると起毛がちぎれて

穴が開いたようになりますから

濡らしてふやかしてから取るか

自信がなければクリーニング店へお持込ください。

ご家庭で洗えるのですが、

やはり起毛ですから

一般物と一緒にザブザブ洗いますとシワになり、

たぶんアイロンがけはご家庭では大変でしょうから

デリケート洗いして、

干すときはできるだけ引っ張り伸ばして下さい。

もし毛ぼこりなど付いたら、

無理に払い落とさず乾いてから

ブラッシングしてください。

何故かと言うとコール天は逆毛に縫製してます。

わかりやすく言うと

上向きに起毛してます。

ですから濡れた状態で払い落とそうとしても

起毛の奥へはいって行くばかり。

そして、ブラッシングする時は

筋に対して下から上へ外側から内側へ

要するに撫でた時に滑らかに方向にブラッシングしてください。

もしアイロンがけをするなら

軽く霧を吹いて

当て布をして蒸気でまんべんなく蒸らし

すかさず

アイロンの代わりにエチケットブラシで

順方向に撫でてください。

柔軟剤を少し入れて霧を吹くと

毛ボコリが付きにくくなります。

**

コール天製品と言えば

パンツかシャツが多いですが、

素材が綿以外の棍棒であったりシルエットにこだわりのある物、

高級ブランド品はご家庭での水洗いは禁物です。

やはりご家庭での洗濯は避けたほうがよろしいです。

そんな時の「Royal MIYABI」

で御座います。

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中塚クリーニング「Royal MIYABI」

シワ加工について

シワ加工のクリーニングお願いします。

夏には清涼感が漂い、

涼しげな装いをコーディネートできます。

洗って仕上げてという事なんでしょうが、

加工して作られたシワなので

刺激を受けると取れる方向に向かいます。

一方、自然にできる折れしわは刺激を受けると

どんどん出来てきますので、

欲を出しますとせっかくのシワ加工が台無しになってしまいます。

加工のシワだけ残して自然にできたシワを伸ばすということは

言わば自分の体を痛めつけずに

自身の細胞である癌をやっつけるようなものなのです。

抗がん剤には癌化した細胞だけを見分ける作用ないので、

正常な細胞もダメージを受けます。

人間には代謝力や免疫力があるので

ある程度のダメージは回復しますが

衣料品はそう言う訳にはいきません。

アイロンでシワを伸ばそうとすると

どうしても加工のシワも伸びてしまいます。

まあ、加工してますから新しいうちは復元しますが

少しずつ、やがてシワ加工は無くなっていきます。

ですからシワ加工を温存したいのなら

ある程度の折れジワは許容し

極力アイロンは避けたほうがいいですね。

*

どうしてシワが出来るのか

○まず着用時のしわは○

繊維は分子レベルでみると

水素結合によって形を一定に保ってるわけですが

同じ摺動が繰り返されたり

折れた部分に強いチカラが加わると

水素結合が一時的に弱まり

折れ曲がった状態で再び結合しシワができるのです。

○洗濯時のシワは○

水につかると繊維の水素結合を担っている水素イオンが遊離し、

繊維の整列が弱まります。

そして水中で揉まれたり脱水時に変形し、

そのまま乾燥すると変形した形(しわ)や縮みのまま再び水素結合が形成されます。

アイロンによる仕上げはこの原理を逆手にとって

アイロンの熱と蒸気(水)と圧力でシワを元に戻しているのです。

ドライクリーニングでシワや縮みが少ないのは

洗浄には石油系の溶剤を使い

水素イオンに影響を与える水分を使わないからなのです。

*

話をシワ加工に戻して

シワ加工は樹脂で繊維をコーティングし

人工的に作ったシワが戻らないように加工したものですが、

やはり樹脂もアイロンの熱にはかなわずなのです。

水・熱・圧力の中で

唯一、水だけが樹脂とそうで無いものを区別してくれます。

我々はすこし整形をするために軽くアイロンを入れますが

ご家庭で処理する時は干すときに引っ張るくらいで

洗いざらしがベストですね。

因みに

最近では加工を施していないシワ製品が

出回っております。

これは簡単にしわが伸びてしまいますから

絶対にアイロンをかけないようにね。

 

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中塚クリーニング「Royal MIYABI」

マイスターのメガネ

最近メガネが合わないのか

目が疲れやすく肩がこる

などとお客さんと話していたら

おたくの様なこだわりと頑固さを持った

メガネ屋さんがあるので

一度行ってみるといいよと

教えていただき

夕刻に早速尋ねてみた。

店内にはドイツマイスター認証のデュプロマが目を引く。

今日は検査だけ。

何度も何度も同じ検査をし

なんだか目が馴染んでくるのか

目が無理に合わそうとしてるのか

訳が分からなくなってくる。

その旨をマスターに伝えると

「それも想定内です。

視力も血圧と同じで一定でない。

機械はその数値だけしか読み取れないので

私はその数値の変化を見て

癖を探ってるんです。

これは機械では出来ません。

この次は目の疲れてない午前中にもう一度検査します。

それでレンズを決定しましょう。」

と言う訳で出来上がったメガネがこれ。

仕事に適した中近重視のメガネ

フレームはレトロっぽくちょっと冒険。

ついでに奥方のメガネも作っていただきました。

「このメガネはあなたの癖をよく知ってますから

だんだん馴染んできますよ。

もし不具合ありましたらすぐに持ってきてください。

私の作ったメガネは最後まで私が面倒見ます。

きっとお客さんが言っていたウチとよく似ていると言うのは

この事だったんだな。

「癖を見抜く」

勉強させていただきました(。。m

*

確かに私共の仕事において

手洗いでしかできないタイミングとさじ加減

手仕上げでしか出せない丸味やソフト感

機械には出来ない「いせ込み」や「おい込み」が

お客さんの癖に合わせた着心地やシルエットをかもし出す。

そして

私共の提供する着心地シルエットをお客様が着こなす

お客様との共演がお召し物をより輝かせるのです。

これが私共と客様との共有する「歓び」なのです。

今日はビフォーアフター事例なしです。

さて、

このメガネをどう輝かせていきましょうかねぇ。

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中塚クリーニング「Royal MIYABI」

この時期(衣替え)のセーター

衣替え時期のセーターは

保管しますので

来シーズンまでの仕舞い込みを

念頭に置いて処理します。

注意点は保管中の防虫・防カビ・防湿

そしてたたみジワ。

防虫・防カビについては別項で述べましたので

ここでは省略します。

当店のニット系「デラックス」・「ロイヤル」コースでは

ニット類のハンガー吊は

保管中に衣類の重みで肩部が出っ張るので

シルエットが複雑なもの以外は

出来るだけたたみ込んでいきます。

セーター類は紙を内部に敷きます。

こうする事で梅雨時期の湿気を

紙が吸ってくれるので防湿効果があります。

また、更にたたみ込み時に

背部と袖の間にも一枚紙を敷きます。

こうする事で保管中に

袖の型が背部に押し付けられ

着用時に袖の型が付くのを防げます。

防虫剤(固形)は直接衣類に置くと

変色の危険性があるので入れてません。

特にパラ系(たいてい商品名にパラがついてるパラジクロロベンゼン)は

変色を起こすことがありますので

衣類に直接触れさせないでください。

各ご家庭で吊るすかクロゼットの隅に置くタイプを

お選びください。

保管品はニットに限らず来シーズンまで

週一でクロゼットの扉を開け閉めしてください。

開け閉めだけで結構です。

こうすることで空気が入れ替わり

防虫・防カビ・防湿

かなり効果期待できます。

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中塚クリーニング「Royal MIYABI

イチゴが食べたい

目隠しをして鼻をつまんで

イチゴジュースを飲むと

オレンジジュースと区別がつかない

どちらも同じ甘酸っぱい液体。

どんなに完璧な味覚(甘、辛、苦、酸、塩、渋)を組み合わせても

イチゴ味にならないんだな。

イチゴが食べたいと言う事は

喉を潤したいのでも

空腹を満たしたいのでも

栄養を補給したいのでもなく

ただイチゴが食べたいんだな。

だからイチゴが食べたいと思ったら

味覚以外にイチゴと言う

匂い、色、形、触感が

必要なんだな。

 

お客様が「Royal MIYABI」に行きたいと

思ってくださるのは

完璧な洗い、仕上げ、しみ抜きをして欲しいだけでなく

それ以外の何かが心地よく

ただ「Royal MIYABI」に来たいと思ってくれてるんだな。

何かが違う

中塚クリーニング「Royal MIYABI」

ボールペンのインク

毎年この時期は

多くのお召し物に囲まれ

見慣れた服やご新規の服

そして世代交代の服

お召し物の忘年会の如く

主催者の私どもにとって

一年で一番賑わう

大忙しの時期であります。

そんな中、

やはり急病人も後を絶たず

やはり最優先で処置を致します。

人様ですと現場での応急処置が

命を救ったりもするのですが

衣類の場合

現場処置が逆に

命取りとなるケースが多々あります。

今回はボールペンがポケットに入ったまま

洗ってしまって

市販のシミ取りグッズで処理したそうですが

逆に定着してしまったようです。

こういった場合、

気付いたらあまり触らず

そして乾かないように

ビニール袋にでも入れて

出来るだけ早くお持込ください。

ボールペンのインクはよくあるケースで

とりわけご紹介する程の事もないのですが

作業は大変です。

はっきり言って

ご家庭では無理です。

で、

どんなことしてるのかな?

興味深々だと思います。

作業内容を動画にしてみましたので

楽しんでみてください。

装いのシミ取りメンテナンスなら

中塚クリーニング「Royal MIYABI」

バッグにオイルが・・・

連休は天気に恵まれ

当方プライベートな用で

名古屋に行っておりました。

現地の仲間たちに歓迎され

日本酒「空」で有名な関谷醸造が運営する

SakeBar圓谷

ケンミンSHOWで紹介された

山本屋の「煮込みうどん」と「土鍋ぜんざい」など

堪能させていただきました。

土鍋ぜんざい

名古屋、再認識です。

前ふりはこの辺で

今回の依頼は

バッグについたオイル染みです。

立体駐車場のどこか機械部分に

触れたらしいです。

どこも門前払いでほぼ諦めていたらしく

当店が最後の砦となりました。

ものすごく手触りの良い革なのですが

これを対処するには隠ぺいしかなく

お客様にはその旨を説明し

 隠ぺいの了解を頂きました。

まあ、隠ぺいの了解を頂いているので

逆に思い切ったことが出来る訳で

除去の試み

と言うのも

油が浸み込んだのではなく

擦れ付いてるので

おそらくは表面についているだけと判断。

いかに表面だけを取り除けるかが

勝敗の分かれ道

いや、品質の分かれ道。

おっ、いいぞ!

このまま勢いで一気に!!

どうやったかなんて事は

お客様には関係ないことで

とにかく隠ぺいすることなく

品質を損ねることなく

無事生還いたしました。

今回は非常にラッキーなケースだと思ってください。

毎回こうはうまくいきません。

でも、当店に命預けてみる価値

大いに有りです。

 

レザーのメンテナンスなら

中塚クリーニング「Royal MIYABI」

虫食いのお話し

衣替えの時期ですね。

クリーニング各社とも1年を通して

一番忙しい繁忙期の訪れです。

この時期によくあるのが衣料品の虫食いです。

今日は虫食いのお話。

虫といっても

コオロギやバッタではありません。

衣類を蝕む害虫の事で、

ヒメカツオブシムシ・ヒメマルカツオブシムシ・

イガ・コイガなどです。

これら害虫は

卵ー幼虫ーさなぎー成虫ー産卵と変化し

時期と照らし合わせると

衣替えの時期は

さなぎー成虫の時期に当たります。

この時期は蝕害は起こりません。

成虫は衣類を食べません。

蝕害は冬の幼虫の仕業なのです。

つまりは去年の夏ごろに成虫に遭遇し

衣類に卵を植え付けられた事による結果なのです。

成虫の寿命は1か月ほどで

おもに花蜜や花粉を食べます

そして

白い色に引き寄せられる事がわかっています。

要するに

初夏時期の白い花に潜んでいるということです。

殺虫剤ではほとんど死にませんので

防衛しかありません。

対策としては

(来年蝕害に合わないための対策です)

1.害虫を寄せ付けない

2.害虫に食べさせない

この2点だけです。

*

まずは「害虫を寄せ付けない」対策として

花壇プランターに植えられた

白い花には近づかないようにしましょう。

 もしクリーニング屋さんの軒先に

白い花が植えられていたら・・

それは患者の前で先生が

タバコ吸ってるようなもんです。

*

野山にお出かけも注意しましょう。

花粉とともに成虫が移住してきます。

お出かけの際は目の細かい衣料を羽織り

帰宅時に玄関先で払い落とす

かなり予防できます。

*

防虫剤は寄付けないだけですから

ずっと潜んでおります。

生命力あふれる頼もしい奴らです。

*

次に「害虫に食べさせない」対策として

防虫加工があります。

虫の嫌いな薬剤を衣類にコーティングします。

クリーニング店による防虫加工は

洗浄時に薬剤を添加する加工と

スプレーによる吹付があります。

スプレー式の防虫加工だと

吹きムラがありそこに蝕害が起こります。

これってどっちの加工なのか

お客さんにはわかりませんよねぇ。

(防虫加工が別メニューになってるところはスプレー式かも)

当店では常時洗浄時に防虫加工剤を加えてますので

お客様の知らぬ間に防虫加工されております。

でもね

皆さん防虫加工をしてるからと言って

安心しないでくださいね。

あくまでも殺虫するわけではないので

害虫のお子ちゃまは徘徊しております。

好き嫌いが激しいので

防虫加工の部分を残して

好きな衣類を食べます。

カレーを食べるとき

ニンジンだけ残す私の様な感じですね。

ニンジンまみれだとカレーには近寄りません。

ちなみに私は害虫ではありません。

*

やはり最大の防衛は

家に入れないことですね。

*

卵からかえった幼虫は

冬から春にかけて衣類をむさぼります。

ちょうど冬着の着用時期ですね。

ウールカシミヤなど高級絨毛品は

よ~くブラッシングする事で

手触りが良くなるだけでなく

腹ペコの幼虫を

掃き落とす効果もあります。

ただし、

屋内で掃き落とすと

他の衣料に付着する恐れがありますので

出来れば帰宅時の玄関外に

ブラシを用意しておくのも効果的です。

便利な仕舞い込みの防虫不織布パックを

当店で販売しておりますので、

ご利用くださいませ。

防虫カバー4袋入り¥864(税込)

お洒落のメンテナンスなら

中塚クリーニング「Royal MIYABI」

GW周辺営業のお知らせ。

平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

「Royal MIYABI」ゴールデンウィーク周辺の

休日のお知らせです。

4月29日(土)は祭日ですが

午前中のみ営業いたします。

5月1日2日は平常どうり営業を行っています。

*

繁忙期にあたり

業界各社においてはキャンペーン割引を行っておりますが

当店では繁忙期こそ腕のふるい所、

キャンペーン割引は致しておりません。

プロフェッショナルとして

お客様に感動をもって「お得感」を提供したいと思ますゆえ

なにとぞご理解くださいませ。

*

また

まことに勝手ではありますが

29日、1日、2日の3日間は

割増料金(10%)とさせて頂きます。

(ただし引取りのお支払いはその限りではありません。)

m(. .)m

ブルー枠日の受付けは10%割増となります。

4月28日(金)までと5月6日(金)から

平常営業となります。

今後とも、ご愛顧を賜りますよう、お願い申し上げます。

お洒落のメンテナンスなら

中塚クリーニング「Royal MIYABI」

高級バッグの雨ジミ

おそらく100~200万はするであろう超高級バッグ

充分に注意してたにもかかわらず

突然雨にたたられ悲惨な結果になりました。

表面加工で一応水をはじくものの

長年の使用で加工が薄れ

水を吸ったものと思われます。

こういったものを隠ぺいなどと

安易な業者の方もおられますが、

一つ一つ手作業で職人さんが創り出したバッグ

言わば芸術作品。

1~200万もするバッグを

「はい、隠ぺいしましょう」なんて・・

メーカーさんへの冒とく。

メーカーではこれも「味」「歴史」「風格」「価値」、

決して触ってはいけないのです。

とは言え

超高級クリーニング店からのご紹介という事もあり

私どものできる範囲内で

「お手入れ」で最善を尽く事でご了解いただきました。

「お手入れ」と言っても

サッサ・パッパではなく

職人さんの製作風景を思い描きながら

職人さんに負けないくらい

コツコツ・重ね重ね一週間かけて

じっくり作業いたします。

*

話変わりますが

超高級ブランドといえば

「エルメス」

エルメスは元々馬具工房で

鞍と蹄を作っておりました。

ロゴマークを見れば馬車を引いてますね。

高級バッグのバーキンとケリーの違い

簡単な見分け方は

持ち手がバーキンは両側に2つに対してケリーは真ん中に1つ。

バーキンは

イギリスの歌手「ジェーン・バーキン」が

カゴに無造作に詰め込んでいたのを

エルメスの社長が見て

お洒落な詰めやすいバッグを作ろうと思い立って作ったとか。

ケリーは

もともと「サック・クロア」と言う商品名のバッグを

女優からモナコ王妃になったグレース・ケリーが

妊娠中のおなかをこのバッグで隠している写真が

雑誌「LIFE」の表紙にに掲載されて有名になり

エルメス社がモナコ公国の許可を得て「ケリーバッグ」と改名したとか。

*

我々庶民には自身の物として手の届かない代物ですが

幸い仕事柄、多くの本物に触れる事が出来ます。

小心者の素材から暴れ者の素材まで

価値を活かしたメンテナンスが出来る事に

そして皆様から重宝していただき

信頼を頂いてる事に

日々感謝感謝でございます。

お洒落のメンテナンスなら

中塚クリーニング「Royal MIYABI」

アイロンで解けた不織布が服についた。

ここのところPCの調子が悪く

更新が滞っておりますが、

本日お日柄もよろしいようで

PC君も快調なので機嫌の良いうちに

さっさと投稿いたします。

今日は皆さんより

業者さん向けの内容になります。

*

ピンク色の不織布がアイロンに触れ

気付かずにアイロン掛けしたら

子供服に解け付いてしまったようです。

どこに行っても断られたようで

当店でもほとんどお断りモードなのですが

少しでもましになればと言う事で

お預かりしました。

*

不織布の材質として天然繊維化学繊維と様々ですが

大体アイロンの熱で溶けるのは化学繊維です。

特に衣料品やバックに使用されるものは

ポリエステル(PET)・ポリエチレン(PE)・ポリプロピレン(PP)など

樹脂系の素材です。

大体この手の樹脂素材は衣料品の包装用に使われる素材で

解けて付いたものは取れないのが通説です。

しかし樹脂も元々は溶剤に溶かした液状のものなので

その溶剤がわかれば何かのヒントになるはずです。

実は樹脂にはある値があります。

われわれクリーニング業界では知られていない数値。

これの数値を元に溶剤候補を絞ることができるのです。

幸い当店に比較的数値の近い溶剤があったので

試してみました。

大きく溶け込んでいるところは

さすがに取れ切れませんが

結果、中々よい感触です。

これからの時代、衣料品は

ますます化学繊維が進化してくると思います。

私の所属する京技術修染会では

染み抜きのエキスパートを育成しておりますが

染み抜きと平行して樹脂抜きなるものも

研究していく必要がありそうです。

同業者さんよろしくね。

当方「MIYABIプロジェクト」ではさらに

そんな課題にも取り組んで

日夜同士が白熱しております。

ご興味のある方はお問い合わせください。

染み抜きのエキスパート

中塚クリーニング「Royal MIYABI」

上着襟の襟を漂白したら色が出た

背広の襟が黄ばんでいるので

ご自身で漂白したら色が滲んできました。

よくあるパターンの駆け込みです。

赤く滲んでます。

テレビを見て試みたそうですが

皆さんよく注意して下さい。

テレビでは色柄物はあまり実演してないと思います。

なぜかと言うと

今回のように安易に試みて

色が出るトラブルが起こりやすいからです。

本来黄ばみだけを取りたいわけで

白物ならとにかく白くすればよいのですが

色柄物は色柄を残さないといけないのです。

黄ばみは汚れというより

生地自体の黄変ですから

漂白しなければ取れないわけですが

漂白を効かすためには一般的には

PHを7以上につまりアルカリ性にして

熱をかけなければなりません。

ところが

PHが9を超え、温度が40℃を超えると

黄変だけでなく色柄にまでも作用します。

つまり色が出たり脱色したりするわけです。

皆さんがご家庭で

PHの調整や温度管理まで出来ますか?

ですからテレビでは影響の少ない

白物で実演してます。

それにも一つ付け加えておきますと

ウール(動物性繊維タンパク質)はアルカリで痛みます。

髪の毛を石鹸で洗うと痛むでしょ。

オールラウンドな手法などありません。

色柄物はやはりプロに任せてください。

*

さて今回は先ず滲み出た赤色を処理し、

その後黄ばみ処理ですが

何とも強力な黄ばみで

やっぱり赤く滲んできます。

熱をかけない、酸性での漂白法も試みましたが

ダメです。

漂白は諦めるか、

という事で色修正。

地色より濃いので色修正してもくすみは残りますが

黄ばみよりはましかな。

**

PHが大体7~9位の見分け方を簡単にお教えしましょう。

試験紙があれば簡単ですが無い時、

赤ワインをティッシュに付けて

はかりたい液を垂らします。

さっと青くなればPHは9を超えてます(強アルカリ)。

じんわりと青くなれば大体PHは7~9

変化なければPHは7

逆にもっと赤くなればPH7以下(酸性)。

あくまでも目安です。

*

しみ抜きの事なら

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ふたたびスカーフ

前回に引き続きスカーフです。

お客さんが持って来られたのは

クリーニング店で綺麗にプレスされた物でした。

お客さん曰く

「エ〇メスはこんな肌触りじゃないのよ

私、そんなにお洒落しないけど

スカーフだけは贅沢したいの(T_T)。」

しわひとつ無く

エッジも押さえられてないし

綺麗な丁寧な仕上がりでした。

別のお客さんだったら

満足されてたかもしれません。

多分職人さんにしたら

完璧な仕上げだったと思います。

何故満足いただけなかったのでしょうか・・。

ちょっと話変わりますが

「猿猴捉月図」

いろんな画伯が描かれています。

京都南禅寺の襖絵も有名です。

私も(絵が下手なので文字で)

ちょっとデザインしてみました。

いろんな解釈がありますが

私の解釈は

*

ボス猿が井戸に映ったお月様をおぼれてると思い

お月様を救おうと仲間と井戸に入りおぼれてしまった

*

というお話。

お月様を助けると言う慈悲の気持ちの

何処が間違っていたのでしょうか。

ボス猿にもう少し知恵があったら

天空の月が映った物だと解っていたなら

仲間を死なせずにすんだはずです。

話しを戻しますが

職人さんがもう少しプラスα

感性があれば

あるいはお客様の思う仕上げに近づけたのでは。

*

お客様も十人十色で様々な価値観があります。

「仕上げとはこうあるべきだ」は職人目線。

お客様の価値観に如何にお応えできるか

そこに如何に職人を表現できるかが

感性であり

プロフェッショナルだと思います。

*

グッドよりワンダフル

ベストよりエキサイト

*

シワを伸ばすあまりプレスを意識しすぎると

のりが立つとでも言いましょうか

良し悪しは別にして手触りに変化が出てきます。

(それを好まれる方もいらっしゃいます)

多少のしわは気にならないそうなので

今回はこなれたソフト感を再現してみました。

で仕上がりはというと

何だかBefor/Afterが逆に退行したみたいですね。

最初の写真と絵柄が少し違いますが

写す位置を間違えただけで同じ物です。

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